不動産投資でリスクと言えば「空室」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
空室を生む大きな要因のひとつに、建物の老朽化が挙げられます。
賃貸アパートでは、建て替えも視野に入れて対策を考えなければなりません。
今回は、賃貸不動産のオーナーになる前に知っておきたい老朽化リスクとその対策についてご紹介します。
賃貸アパートを経営する場合、建物の経年劣化が避けられない点に留意しておかなければなりません。
古いアパートは外観にも老朽化が現れてしまうため、入居者が集まりづらくなります。
新耐震基準を満たさない築古物件では、万が一災害があったときに管理責任を問われる可能性もあるでしょう。
鉄筋コンクリート造など耐震基準を満たしている物件でも、給排水設備が劣化している確率は高いです。
物件が老朽化して空室が増えたときによくある対応としては、家賃の値下げがあります。
ただし、現入居者への対応についても配慮する必要がある点には注意しなければなりません。
マンションの分譲賃貸の劣化対策としては、部屋ごとでリフォームやリノベーションを考えますが、一棟買いのアパートでは建物全体の対策が必要です。
状況によっては建て替えることもありますが、建て替える場合は入居者の退去費用もオーナーが負担します。
アパートの場合、築年数が25年以上の物件は老朽化対応が必要だと考えておきましょう。
とくに築年数が40年を超える物件では、耐震・免振工事を含め建て替えを余儀なくされるかもしれません。
新耐震基準は1981年6月以降の建築物に適用されるので、それ以前に建築された物件は基準を満たしていない可能性があるからです。
木造の場合は一般にリノベーションが難しく、耐震性の面からも鉄筋コンクリート造に比べて建て替えの判断をすることが多くなります。
鉄筋コンクリート造ではリノベーションも多いですが、給排水設備や外壁の修繕は避けられません。
いずれの場合も、空室が半数近くになったときが判断のタイミングです。
入居者が少なければ、退去費用や立ち退き交渉の負担が小さくて済むからです。
築古の不動産投資はリスクが高いイメージがありますが、実際は安く手に入れた物件を思いどおりに変えることが可能です。
最新の設備や外観に作り替えた物件が、老朽化対応の不要な物件よりも収益性が高くなることは珍しいことではありません。
ポイントを押さえることが、不動産投資で成功する鍵となります。
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