リノベーションとリフォームは、どちらも住宅の改修工事を指しますが、工事の規模や仕上がりは異なります。
似たような印象を受けるこの二つには、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、賃貸管理をおこなう方のなかでも所有している物件の改修を検討されている方に向けて、リノベーションとリフォームの違いやメリット・デメリットについてご説明します。
リノベーションとリフォームの定義とは?どんな違いがある?
まずリノベーションとは、「刷新」や「革新」などの意味があり、大規模工事で住宅に新たな価値を加える場合を指します。
リノベーション工事の例として、間取りの変更や住宅機能の向上、デザインや内装の大幅変更などがあります。
梁と外壁以外の床、壁、天井をすべて取り払い、フルスケルトンの状態にして一新するケースも多いです。
一方でリフォームとは、「改良」や「修繕」という意味で、老朽化が進んだ住まいを元の状態に戻す改装のことです。
原状回復とも呼ばれ、設備の交換や壁紙の張り替え、外壁の塗装などをおこないます。
リノベーションは新しく生まれ変わらせるということに対し、リフォームは新築の状態に近づけることを指すという違いがあります。
リノベーションとリフォームの違いとは?それぞれのメリットは?
リノベーションのメリットは、ライフスタイルや家族構成に合わせて理想の住宅に近づけることができる点です。
新築の注文住宅を建てるよりも費用を抑えることができるうえに、物件の資産価値を高めることができます。
費用をかければ、北欧風やカフェ風などの好みのデザインや、人気の設備や素材を取り入れることもできるでしょう。
リフォームのメリットは、リノベーションと比較して工事期間が短く、予算が安いことです。
購入する中古住宅の間取りやデザインを気に入っているのであれば、元の間取りやデザインを残したまま改修をおこなうことで、リノベーションよりも費用を抑えることができます。
リノベーションとリフォームの違いとは?それぞれのデメリットは?
リノベーションのデメリットは、費用が高くなり、工事期間が長いところです。
場合によっては半年ほどかかることもあり、入居できるまで時間がかかります。
また、リノベーションにかかる費用を調達する際は、リフォームローンを利用します。
リフォームローンは住宅ローンよりも金利が高い傾向にあるので、返済額を抑えたい場合は自己資金が必要になります。
リフォームのデメリットは、間取りの変更やイメージの刷新ができないところでしょう。
基本的にはその物件の新築時の状態を目指すため、リノベーションとは違い、劇的な変化は期待できません。
まとめ
リノベーションとリフォームの違いは改修工事の規模で、元の物件から大きく変えたい場合や希望のイメージが明確にある場合は、リノベーションがおすすめです。
どちらを選ぶかを決めるためには、まずはマイホームに求める希望条件や予算、工事期間などをまとめてみましょう。